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古い戸建てのリノベ

買う前に確かめたいこと

古い木造の戸建てと、手前の間取り図・メジャー・鉛筆(Canva で作ったイメージ)
イメージ:Canva で作成

築50年ほどの戸建てを買ってフルリノベし、今はそこで子どもと暮らしています。家探しから完成までの時間とお金、買ってから見つかった傷みや受けられなかった控除も、数字つきで書きました。制度の今の数字は、2026年10月28日に国の公式ページで確かめています。

最終確認日 更新

先に結論

  • わが家は築50年ほどの戸建てをほぼ土地の値段で買い、フルリノベしました。30年の総額の試算では、同じ質の家を新築するより約2,500万円少ない見込みです。
  • 買ってから完成まで9か月。壁を開けて傷みが見つかり、費用も予想以上に上がりました。築50年のわが家は、住宅ローン控除も受けられませんでした。
  • 窓は補助金で131万9千円が出ました。2026年は上限が1戸100万円、予約は遅くとも11月16日までです。2025年4月からは、2階建ての木造の家などの大規模なリフォームに建築確認が要ります。

新築ではなく、古い家のリノベにした理由

わが家は、住宅展示場でハウスメーカーの話を聞くところから家づくりを始めました。調べるうちに、作りたい家なら古い家を直すほうが費用を抑えられると気づきました。

わが家の試算新築古い家をリノベ
建物の工事費(同じ質の家)およそ2倍新築の約半分
手入れの費用(30年)1,500万円300万円
固定資産税(30年)420万円120万円
火災保険(30年)69万円135万円

2024年に、同じ土地で新築した場合と比べた試算です。新築は一般的な素材、リノベは手入れの少ない素材で見込みました。火災保険は年23,000円(新築・30年の平均)と年45,000円で計算しています。工事費まで合わせた30年の差は約2,500万円です。

差には住宅ローン控除の見込み(新築は最大の250万円)も入ります。わが家は控除を受けられなかったので、元の試算でリノベ側に見込んだ100万円を外しました(外す前は約2,600万円)。

同じ質の家を新築すると、建物の費用はおよそ2倍と言われました。費用の大きな部分を占める柱や梁などの骨組みと、地盤を生かせる分、わが家はかなり削れました。

わが家の固定資産税は新築の試算の4分の1以下ですが、火災保険は高くなりました。2024年9月に同じ会社で取った見積もり(建物だけ。家財・地震・水災なし)は、新築・耐火の家で年6,680円、築50年・非耐火のわが家で年33,000円と5倍ほどです。

わが家は5年契約が選べず、1年ごとの更新です。2024年の更新で会社を見直し、年51,000円から33,000円に下げました。

わが家は、売る時の値段より、30年住む間の総額で比べました。

わが家が家探しで見ていた点

家探しは、工務店を先に決めずに自分たちで進めました。工務店が建てやすい土地ばかり紹介されるのを避けたかったからです。

毎週の休みに物件を見に行き、毎日ネットの新着を確かめました。今の家に出会うまで3か月ほど。続けるうちに、地域の相場も分かるようになりました。

リノベに向く家か、わが家が見ていたこと

  • 建物の値段がほぼ付いていない
    土地の値段だけで売られている家。新築したい人には解体の費用が読みにくく、売れ残っていることがある。わが家もほぼ土地の値段で買えた
  • 築30〜40年ほど
    1981年6月以降の新耐震なら、耐震補強の費用を抑えやすい(築50年ほどのわが家は当てはまらず)
  • 間取りがシンプルで、天井が高い
    壁の少ない家は間取りを変えやすい。天井は2.4m以上、できれば2.7m
  • 水道管と電気の容量
    水道管が13mmだと、ほかで水を使うと出が弱くなる。20mmか25mmに引き直すと50万〜100万円かかることも。電気の引き込みと配線は30万〜40万円ほど
  • 家の前の道
    工事の車を止められると、運ぶ費用や駐車代を抑えられる。わが家は前後に家が無く、前の道も広くて近所の人しか通らないので、工事の車を止めても何も言われなかった
  • 手入れの履歴
    耐震補強などをしてきたかを、仲介の会社や元の持ち主に聞く

金額は、わが家が当時調べた目安です。

わが家は車を使わないので、駅から近い割に値段が安いかも見ていました。

買ってから分かったこと、増えた費用

わが家も、買って壁や床を開けてから、一部の腐食などが見つかりました。抜けない柱もあり、どう生かすか間取りをかなり悩みました。

わが家の、家探しから住むまで

  1. 家探し:3か月ほど毎週見に行き、毎日新着を確かめる
  2. 工務店選び使いたい素材をよく扱う所を、数十の候補から1つずつ話を聞いて決めた
  3. 間取りを決める:半年妻が回遊できる動線を考え、私は素材を調べた
  4. 完成:買ってから9か月ほぼ1年分の休みを、家づくりに使った

壁の中の傷みは、内見では分かりません。買う前に建築士が見る建物状況調査(インスペクション)もあり、国の手引きでは費用は6万円程度からが目安です。

細かい所を決めるうちに、費用は予想以上に上がりました。わが家は、最初の見積もりに500万〜1,000万円を足して資金を考えています。

資金計画書は、ネットで配られている物を参考に、自分たちで作りました。本体工事から引っ越しまで、全部の費用を書き出す物です。

工務店の営業さんとは、LINEでほぼ毎日やりとりしました。それでも、ドアの仕様などで「もう一度確かめればよかった」と思った事が10回以上ありました。

後悔するなら自分たちの知識不足のせい。そう考えて、使いたい素材と選んだ理由を調べて伝えてから、打ち合わせを進めました。

ローンを扱う銀行探しにも苦労しました。当時調べた無担保のリフォームローンには、借入が最大1,000万円ほど・期間15年まで・金利2%以上の物もありました。

リノベの費用まで担保をつけて貸す銀行は、わが家が探した範囲では地域の銀行だけで、ネット銀行には見つかりませんでした。

最後は地方銀行で、ふつうの金利の住宅ローンを組めました。この銀行とつながれたのは、住宅展示場で話を聞いたハウスメーカーの営業さんのおかげです。

窓は、補助金で131万9千円

今の家の前は、空き家だった築50年以上の家に2年ほど住みました。冬は寒く夏は暑く、外の音も筒抜けでした。

わが家の窓の補助金

  • 10か所の窓を交換
    大4・中2・小4。外窓ごと替える工事(カバー工法かはつり工法)
  • 補助は合計131万9千円
    一番高かった大きな引き違い窓は約25万円で、補助が22万円
  • 窓の代金はほぼ補助でまかなえた
    補助より安く仕入れられた窓もあり、サッシの代金と補助はほぼ同じ。工事費は20万円ほどかかった

窓はすべてオール樹脂のサッシに、断熱材はセルロースファイバーにしました。外の音はほぼ聞こえず、冷暖房もよく効きます。

子どもが1歳の頃、夜にどれだけ泣いても、外に声が漏れる心配をせずに過ごせました。

2026年の先進的窓リノベは、上限が1戸100万円です(わが家が使った2023年の事業は1戸200万円)。わが家の131万9千円は、今の上限を超えています。

対象は2025年11月28日以降に着工した工事で、予約は遅くとも11月16日、申請は12月31日までです。予算に達すると、その時点で締め切られます(2026年10月27日時点で予算の約32%)。

申請は、事務局に登録した施工会社が行います。わが家はフルリノベで工事費をまとめて払いましたが、窓やドアだけを替えるなら、工事費用の半分近くは自分で払うと見ています。

わが家は外壁・屋根・断熱・窓・シロアリ対策を、手入れの少ない素材にしました。この5か所で、初めの費用は約200万円高くなる目安です。

部位一般的な素材手入れの少ない素材
外壁サイディング
150万円
塗料(キルコート)
200万円
屋根スレート
120万円
ガルバリウム
150万円
窓とドア樹脂とアルミの複合
150万円
オール樹脂
200万円
断熱材グラスウール
25万円
セルロースファイバー
80万円
シロアリ対策農薬系
15万円
ホウ酸
30万円
5か所の合計460万円660万円
内壁・床も含めた7か所570万円930万円

2024年にわが家が出した、同じ家で素材だけを替えた時の初めの費用の目安です。7か所には、内壁(クロスと珪藻土)と床(複合フローリングと無垢)も入り、差は約360万円です。

30年の手入れの見込みは、一般的な素材の新築で1,500万円、手入れの少ない素材のわが家で300万円です(最初の表)。初めの差より手入れの差のほうが大きいと見込んで、こちらを選びました。

素材ごとの比べ方は、外壁・屋根と断熱・シロアリ・窓の補助金の記事にまとめています。

2026年に古い家を買うなら、先に確かめる決まり

わが家は1982年より前に建った、築50年ほどの家です。そのため、住宅ローン控除を受けられませんでした。火災保険が高いのも、古い非耐火の家だからです。

買う前に、工務店や建築士と確かめる3つ

  • 建築確認が要る工事か
    2025年4月以降に着手する、2階建ての木造の家などの大規模なリフォームは対象。壁・柱・床・はり・屋根・階段のどれかの半分を超える改修のこと。水回りだけ、手すりやスロープは不要
  • 住宅ローン控除の条件に合うか
    1982年1月1日以後に建てた家か、取得前2年以内に耐震基準に合うと証明された家など。取得から6か月以内に住むことも条件
  • 耐震の強さ
    1981年5月以前の建物は旧耐震。耐震診断で強さを確かめる。築50年ほどのわが家も、この時期の建物

わが家の工事は、2025年4月に建築確認の対象が広がる前でした。今の決まりなら、費用が数百万円増えるか、建て直ししかできなかったかもしれないと感じています。

ただ、古い家でも控除を受けられる道があります。取得の日までに耐震改修を申し込み、住み始める日までに耐震基準に合うと証明されれば対象です(国税庁の「要耐震改修住宅」)。

申し込みは取得の日までなので、買ってからでは間に合いません。物件を決める段階で、工務店や建築士に相談しておきます。

この道で受けられるのは「その他の住宅」の控除で、年末のローン残高の0.7%、期間10年・年14万円までです。

費用は、わが家の試算では構造補強の工事を300万円と見ていました。国の耐震化のサイトには、築50年・2階建て・約100㎡の木造で、耐震改修が224万円ほどというモデルケースがあります。補助を受けられることもあり、国はまずお住まいの自治体に相談するよう案内しています。

工務店と契約する前に確かめることは工務店の記事に、住まいの総額の比べ方は35年の比較の記事にまとめています。

書いた人

運営・執筆

RYU

堺市で2人の子を育てる父です。築50年ほどの戸建てを買い、工務店と打ち合わせを重ねて、自然素材でリノベーションしました。窓の断熱リフォームでは国の補助金を使い、制度の条件や期限は公式の情報で確かめて書いています。

建築士・宅地建物取引士ではありません。工事や契約は、工務店や専門家に確かめてください。

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出典(一次資料7件・2026年10月28日に確認)
  1. 先進的窓リノベ2026事業『事業概要』(2026年10月28日確認)
  2. 先進的窓リノベ2026事業『トップページ』(2026年10月28日確認)
  3. 環境省『先進的窓リノベ事業の概要』(2023年の事業)(上限200万円・外窓交換の1か所の額・契約と着工の条件・交付申請は遅くとも2023年12月末/2026年10月28日確認)
  4. 国土交通省『リフォームにおける建築確認要否の解説事例集(木造一戸建て住宅)』(2頁/2026年10月28日確認)
  5. 国税庁 タックスアンサー No.1211-3『中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合』(共通の適用要件1・9、控除の計算/2026年10月28日確認)
  6. 国土交通省『住まいの耐震化 家族を思う、強い家』(よくある質問の費用のモデルケース/2026年10月28日確認)
  7. 国土交通省『建物状況調査(インスペクション)活用の手引き』(1〜2頁/2026年10月28日確認)