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育休中の年末調整

給付金は収入に入らない

白い机の上のノート・鉛筆・スマホ
イメージ写真:JESHOOTS.COM(Unsplash)(CC0 1.0・Wikimedia Commons)

育休の年は、給料が減って、給付金が入ります。年末調整で数えるのは会社から出た給料で、給付金は入りません。2026年分(令和8年分)の決まりで、書く所と直し方までまとめました。

最終確認日 更新

先に結論

  • 育休の給付金と13%の上乗せ(出生後休業支援給付金)、出産手当金・出産育児一時金は非課税です。年末調整の収入にも、配偶者控除の判定に使う「合計所得金額」⁠にも入りません。
  • 2026年分は、育休で給料が減った側の給料(額面)が136万円以下なら、もう一方が配偶者控除を使えます。
  • 136万円超207万円以下なら配偶者特別控除です。どちらも、配偶者の収入が給料だけの時の目安です。
  • 育休中の人も、扶養控除等申告書を出していれば年末調整の対象です。生まれた子は、その申告書の中の「住民税に関する事項」⁠という欄に書きます。

育休の給付金・出産手当金は「収入」⁠に入らない

年末調整は、1年分の所得税を計算し直す手続きです。毎月の給料から引かれた所得税(源泉徴収)が多すぎれば戻り、足りなければ追加で引かれます。

年末調整・配偶者控除の計算に入るお金

入る

  • 会社から出た給料・賞与(額面)

入らない(非課税)

  • 育休の給付金・13%の上乗せ
  • 出産手当金・出産育児一時金

育休の給付金や出産手当金は、法律で税金をかけないと決まっています(非課税)。

育休の給付金と13%の上乗せは、厚生労働省のQ&Aでも「非課税所得」とされています。

配偶者控除の判定に使う「合計所得金額」にも入りません。合計所得金額は、1年の収入から経費などを引いた額です。

給料は、支給日の年の分になる

働いた月ではなく、給料の支給日で決まります。

12月に働いた分を翌年1月に払う会社なら、その分は翌年の給料です。

住民税の計算にも入らない

育休の給付金や出産手当金は、法律で税金などをかけないと決まっているので、住民税の計算にも入りません。

健康保険の扶養は別の制度

ここまでは税金の話です。健康保険の扶養(被扶養者)は、健康保険法で決まる別の制度です。

健康保険の扶養に入れるかは、会社か、入っている健康保険(協会けんぽ・健康保険組合など)に確かめてください。

育休中の人も年末調整を受ける

会社は原則として、「扶養控除等申告書」(扶養する家族などを届ける書類)を出している人全員の年末調整をします。

育休で休んでいる人も、年末調整の対象です。

育休中の年末調整の流れ

  1. 会社に申告書を出す扶養控除等申告書・基礎控除申告書など
  2. 最後の給料の時に計算し直すふつうは12月。時期は会社に確かめる
  3. 引かれすぎた所得税が戻る原則として会社から。引かれていない時は戻らない

休みに入って、その年の給料がもう出ない人もいます。その時は、年末調整がいつになるかを会社に確かめてください。

毎月の所得税は、1年中同じ給料が続くものとして引かれています。育休で給料が減った年は、引かれた所得税が1年分の税額より多くなることがあります。

2026年は基礎控除が上がった

2026年は、基礎控除(所得から引ける基本の控除)が上がりました。額は合計所得金額で変わり、132万円以下なら104万円、132万円超336万円以下なら88万円、336万円超489万円以下なら68万円です。

上がった基礎控除を受けるには

  • 12月の年末調整でまとめて精算11月までの毎月の所得税は変わらない
  • 基礎控除申告書を出す配偶者控除等申告書と同じ1枚の用紙。今年の所得の見込みを書く欄に、給付金は入れない

11月までに年末調整が済んだ人

2026年の最後の給料が11月30日までに出て、その時に年末調整を受けた人は注意が必要です。

育休で休んでいて、2026年のうちに復職しない人は、これに当たることがあります(国税庁の案内に例として出ています)。

その年末調整には、上がった基礎控除などが入っていません。

上がった分を受けるには、確定申告が必要です。

計算ツールでは、休んだ月の、給料の手取りと給付金を足した合計の目安を出せます。

自分の場合を計算する

入力した内容は送信されません

育休で給料が減ると、もう一方が配偶者控除を使えることも(2026年分)

育休で配偶者の給料が減ると、もう一方が配偶者控除などを受けられることがあります。控除を受けられるかを決めるのは、配偶者のその年の合計所得金額で、給付金は入れません。

この章では、働いて給料が出ている側を「控除を受ける人」、育休で給料が減った側を「配偶者」と呼びます。

2026年分は、給与所得控除(給料の額に応じて、給料から差し引ける額)の一番少ない額が65万円から74万円に上がりました。配偶者の所得も、この上がった後の額で計算します。

そのため、控除を受けられる給料の額の目安は、次のようになりました。

配偶者の給料(額面)と受けられる控除

  • 136万円以下は配偶者控除合計所得金額62万円以下
  • 136万円超207万円以下は配偶者特別控除合計所得金額62万円超133万円以下
  • 207万円超はどちらも無し合計所得金額133万円超

2026年分・配偶者の収入が給料だけの時。

給料だけの人の合計所得金額は、額面から給与所得控除を引いた額です。

配偶者の給料が105万円の時

105万円給料− 74万円給与所得控除= 31万円合計所得金額

この例では、合計所得金額が31万円です。62万円以下なので、配偶者控除の対象です。

ほかに決まっていること

  • 控除を受ける人の所得の上限合計所得金額が1,000万円を超えると、どちらも受けられない
  • 配偶者控除の額控除を受ける人の合計所得金額が900万円以下なら38万円。配偶者が70歳以上なら48万円
  • 配偶者特別控除の額最大38万円。配偶者の所得が増えるほど減る
  • 配偶者とは法律上の結婚をしていて、生計を一にしている(家計が同じ)人。12月31日の時点で決める

配偶者特別控除を、夫婦の両方がお互いに受けることはできません。

受ける時は、勤め先に「配偶者控除等申告書」を出します。期限は、その年の最後の給料が出る日の前日までです。

子が生まれた年の申告書の書き方

扶養控除は、12月31日に16歳以上の扶養親族が対象です。2026年に生まれた子は、扶養控除の対象外です。

それでも、申告書には子を書く欄があります。住民税の届け出(扶養親族申告書)を兼ねた欄です。

子を書く申告書は2つ

  • 扶養控除等(異動)申告書申告書の中の「住民税に関する事項」⁠の欄。16歳未満の扶養親族の所に子を書く
  • 保険料控除申告書生命保険料控除を受ける時は、23歳未満の扶養親族の欄に子を書く

「住民税に関する事項」⁠の書き方

「住民税に関する事項」には、子のマイナンバーを書く欄もあります。会社によっては書かなくてよい場合があるので、会社に確かめてください。

書き方がわからない所は、住んでいる市区町村に確かめてください。

生命保険料の控除が増える(2026年分から)

2026年分から、23歳未満の扶養親族がいる人は、生命保険料の控除が増えます。

対象は、2012年以降に結んだ契約の「一般の生命保険料」の分です。介護医療保険料・個人年金保険料とは別の枠です。

控除の上限が4万円から6万円になります。

この生命保険料の控除は、共働きなら夫婦の両方が受けられます。

扶養控除等申告書を出した後に生まれた時

扶養控除等申告書を出した後に子が生まれた時は、変わった内容を書いた申告書を、もう一度出します。期限は、生まれた後、最初に給料が出る日の前日までです。

年末調整の後、12月31日までに生まれた時も、会社で計算し直せます。期限は、翌年1月の源泉徴収票(1年分の給料と税金の書類)が出るまでです。

出し忘れた・直したい時の手続き

申告書を出し忘れた時は、まず会社に伝えてください。

出し忘れた・直したい時の流れ

  1. まず会社に伝える翌年1月に源泉徴収票を受け取るまでは、会社で直せる
  2. 間に合わなければ確定申告払いすぎた税金を戻す申告(還付申告)。2026年分は2027年1月1日から5年間出せる

会社で計算し直せるのは、次の内容です。

出産の年の医療費控除は確定申告で

医療費控除は、年末調整で出す申告書にはなく、確定申告で受けます。

医療費控除の対象になる額

医療費払った額− 保険で補われた額出産育児一時金など− 10万円原則の額= 控除の対象残った分

総所得金額等(所得の合計)が200万円未満の人は、10万円の代わりに、総所得金額等の5%を引きます。

自分の場合にどの控除が使えるかは、勤め先か税務署に確かめてください。

計算ツールでは、休んだ月の、給料の手取りと給付金を足した合計の目安を出せます。

自分の場合を計算する

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書いた人

運営・執筆

RYU

堺市で2人の子を育てる父です。妻は1人目の育休明けに職場へ戻り、2人目で再び産休・育休に入りました。休むあいだのお金の出入りを月ごとに知りたくて育休手当の計算ツールを作り、数字は国や市の公式の情報で確かめています。

社会保険労務士・税理士ではありません。確認は会社・ハローワーク・年金事務所で。

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次に読む

出典(一次資料23件・2026年10月28日に確認)
  1. 厚生労働省 育児休業等給付に関するQ&A(Q100/2026年10月21日確認)
  2. 雇用保険法(e-Gov法令検索)(第12条・第61条の6/2026年10月21日確認)
  3. 健康保険法(e-Gov法令検索)(第3条第7項・第62条/2026年10月21日確認)
  4. 国税庁 No.1191 配偶者控除 Q&A(Q5・Q6/2026年10月21日確認)
  5. 国税庁 No.1190 配偶者の所得がいくらまでなら配偶者控除が受けられるか(具体例・合計所得金額から除かれるもの/2026年10月28日確認)
  6. 国税庁 No.1191 配偶者控除(控除額・控除対象配偶者の範囲/2026年10月28日確認)
  7. 国税庁 No.1195 配偶者特別控除(要件・控除額の表/2026年10月28日確認)
  8. 国税庁 No.2672 年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除の適用を受けるとき(提出の期限・控除額の表/2026年10月28日確認)
  9. 国税庁 令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A(令和8年5月)(Q1-1・Q2-3・Q7-1/2026年10月28日確認)
  10. 国税庁 令和8年4月 源泉所得税の改正のあらまし(1頁 基礎控除の表/2026年10月28日確認)
  11. 国税庁 令和8年分 年末調整のしかた(5・6・10頁と、給与所得者の方用情報の「各種申告書の記載例」⁠の様式名/2026年10月21日確認)
  12. 国税庁 令和8年分 年末調整Q&A(問2・問7・問10・問11・問12/2026年10月21日確認)
  13. 国税庁 給与所得者(従業員)の方へ(令和8年分)(配偶者控除等申告書・年末調整で出す申告書の種類/2026年10月21日確認)
  14. 国税庁 年末調整を受ける際の注意事項(令和8年分)(扶養控除等申告書・配偶者控除等申告書・保険料控除申告書の確認事項/2026年10月21日確認)
  15. 国税庁 A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告(提出時期/2026年10月28日確認)
  16. 国税庁 令和8年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(裏面「2 記載についてのご注意」⑵・⑾/2026年10月21日確認)
  17. 総務省 個人住民税の「給与所得者の扶養親族申告書」等について(2026年10月21日確認)
  18. 東京都北区 非課税(住民税)(非課税所得/2026年10月21日確認)
  19. 国税庁 No.1180 扶養控除(控除対象扶養親族の範囲/2026年10月28日確認)
  20. 国税庁 No.1140 生命保険料控除(令和8年分以降の新生命保険料の控除額/2026年10月28日確認)
  21. 国税庁 No.2675 年末調整の過不足額の精算(過納額の還付/2026年10月21日確認)
  22. 国税庁 No.2030 還付申告(5年間・源泉徴収税額が0の時/2026年10月28日確認)
  23. 国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)(補てんされる金額・10万円と5%・申告の方法/2026年10月28日確認)